LESSON 01

優性・劣性ではなく顕性・潜性

顕性・潜性は形質の優劣ではないと理解しよう

「顕性・潜性」第1段階。顕性・潜性を強さや価値ではなく、Aaでの現れ方として理解します。

顕性・潜性は形質の優劣ではないと理解しよう

このレッスンの役割

このレッスンは「優性・劣性ではなく顕性・潜性」6レッスンの1番目です。前の「形質と遺伝」で、子は両親から遺伝情報を受け取ると学びました。今回は、対になる二つの遺伝子を受け取ったときに、どちらの形質が表面に現れるかを表す言葉を理解します。完成の目安は、顕性・潜性を強さ、良さ、多さとは無関係に説明できることです。

知る・理解する

同じ特徴について互いに区別できる形質を対立形質といいます。たとえば、ある植物の種子が丸いかしわがあるかは対立形質です。異なる二つの遺伝子を一つずつもつ個体で現れる方の形質を顕性形質、現れない方を潜性形質といいます。

ここで「顕性」は表に現れるという意味です。「強い」「優れている」「生存に有利」「集団で多い」という意味ではありません。潜性の形質に関わる遺伝子も失われず、個体の中に存在して子へ伝わることがあります。以前使われた「優性・劣性」という言葉は価値の上下と誤解されやすいため、現在は顕性・潜性と表します。

顕性と潜性は現れ方を表すAとaを一つずつ持つ個体ではAに対応する形質が現れるが、aも個体内に残り子へ伝わり得ることを示す。遺伝子 A丸いAa の個体丸いaも存在する遺伝子 aしわの形質表に現れるかどうかの関係であり、価値や強さの順位ではない

具体例で使う

純系の丸い種子の植物と、純系のしわのある種子の植物を交配し、子がすべて丸くなったとします。この条件では丸い形質が顕性、しわの形質が潜性です。丸い方が大きいから顕性なのではなく、異なる遺伝子を一つずつ受け取った子で丸い形質が現れたことが根拠です。

誤答を直して次の学びへつなげる

「顕性は優れた形質」は、現れ方を価値判断に変えています。「よく見かける形質が顕性」とも限りません。集団での多さは遺伝子の広がりや環境など別の要因でも変わります。顕性かどうかは、決められた交配条件で子にどちらが現れたかから判断します。

次は純系どうしの交配実験を読み、顕性形質を観察結果から見分けます。

自分で確かめよう

確認1:顕性形質とは?異なる二つの遺伝子を一つずつもつ個体で表に現れる形質です。
確認2:潜性は弱い・悪いという意味?いいえ。表に現れないという遺伝上の関係を表し、価値や強さとは無関係です。
確認3:集団で多い形質は必ず顕性?必ずではありません。顕性は交配での現れ方から判断します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。