染色した細胞像から染色体を見分けよう
このレッスンの役割
このレッスンは「染色体・DNA・遺伝子」6レッスンの2番目です。前の階層モデルで核内に染色体があると整理しました。今回は顕微鏡で何が実際に見えるのかを、標本操作と観察事実から判断します。完成の目安は、染色・押しつぶし・分裂中の細胞を選ぶ理由を説明し、写真と模式図を区別できることです。
知る・理解する
染色体は細胞分裂の前後に短く太くまとまり、分裂中の細胞では観察しやすくなります。タマネギの根の先端がよく使われるのは、成長点で細胞分裂が盛んなためです。根をうすく切り、染色液で核や染色体を目立たせ、押しつぶして細胞が重ならないようにします。
顕微鏡写真で確実に言えるのは、染まった構造の形・位置・数です。「DNAが二重らせんに見えた」「遺伝子の場所が見えた」という説明は、普通の光学顕微鏡像から直接はいえません。二重らせんや遺伝子区間は、観察結果を説明するためのモデルです。
具体例で使う
写真Aには丸い核が多く、写真Bには短く太い糸状のものが複数見えるとします。分裂中の染色体を数えるにはBを選びます。AにもDNAや染色体はありますが、細長くほどけた状態で、一本ずつ数えにくいためです。写真Bの暗い点がすべて染色体とは限らないので、核内にあり、分裂の規則的な並びを示すかも確認します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「暗く染まったものはすべて染色体」は、染色の目的を結果の保証と取り違えています。ごみ、重なった細胞、核全体も暗く見えることがあります。「通常の細胞には染色体がない」も誤りです。見えにくいことと存在しないことを分けます。
次は、観察できた染色体の中にDNAがどう収まり、遺伝子がどこにあるかをモデルで説明します。
自分で確かめよう
確認1:根の先端を使う理由は?
成長点があり、分裂中の細胞が多いためです。確認2:押しつぶす目的は?
細胞の重なりを減らし、染色体を見分けやすくするためです。確認3:見えない時期に染色体は存在しない?
存在します。細長くほどけているため、一本ずつ見分けにくいだけです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。