LESSON 01

動物の発生

未知の胚資料を数・形・時間から復元しよう

「動物の発生」第6段階。未知の胚資料を数・形・時間・条件から復元します。

未知の胚資料を数・形・時間から復元しよう

このレッスンの役割

このレッスンは「動物の発生」6レッスンの6番目です。これまでの観察・仕組み・計算・誤答修正を、見慣れない動物の資料へ転用します。完成の目安は、細胞数だけに頼らず、形・時間・温度などの条件を組み合わせ、並べた順と判断の限界を説明できることです。

知る・理解する

未知の胚を読むときは、①比較条件、②細胞数、③体の形、④時間の順に整理します。同じ動物・同じ温度なら、一般に時間が後ほど発生も進みます。しかし温度や種類が異なる資料では、同じ時間でも同じ段階とは限りません。

初期の卵割像は細胞境界と数が有力です。発生が進み境界を数えにくくなったら、胚の曲がり方、頭尾の区別、体の部分の形成などを使います。一つの根拠が弱いときは複数を組み合わせ、「確実に言えること」と「条件がないと決められないこと」を分けます。

未知の胚資料を復元する判断表資料Aは4細胞20度2時間、Bは多細胞20度5時間、Cは体軸が見える20度10時間、Dは8細胞15度5時間で、条件を分けて比較する。資料観察像温度時間判断A4細胞20℃2時間初期B多細胞20℃5時間Aより後C頭尾が見える20℃10時間Bより後D8細胞15℃5時間別条件同条件のA→B→Cは確実。Dは時刻だけでBと同列にできない。

具体例で使う

A・B・Cが同じ動物を20℃で観察した資料なら、4細胞のA、多細胞でまだ体軸のないB、頭と尾が見えるCの順です。Dは5時間後でも15℃で観察されているため、20℃のBと時間だけで比べられません。ただしDが8細胞なので、少なくとも一細胞の段階より後とは判断できます。

入試の記述では「Cが最後。細胞数が多いから」だけで終えず、「Cでは細胞境界を数えにくいほど多細胞で、さらに頭尾の区別が現れているため」と、形の根拠も重ねます。

誤答を直して次の学びへつなげる

「どの動物も受精5時間後なら同じ段階」は、種類と温度の条件を無視しています。「最も細胞数が多いものが必ず最後」も、後期の胚では細胞数を数えられないため使えません。資料にない条件を想像で補わず、比較可能な組だけを選びます。

次の「植物の受粉・受精・発生」では、動物で使った出来事の順序と資料の読み方を、花粉・胚珠・種子という別の仕組みへつなげます。

自分で確かめよう

確認1:未知資料で最初に確認するものは?動物の種類、温度、観察方法などの比較条件です。
確認2:後期の胚では細胞数の代わりに何を見る?頭尾の区別、体の曲がり、器官のもとなど、体の形を見ます。
確認3:異なる温度の同時刻資料をそのまま並べられる?発生速度が異なる可能性があるため、時刻だけでは並べられません。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。