種子と子の比較実験で遺伝と環境を分けよう
このレッスンの役割
このレッスンは「形質と遺伝」6レッスンの2番目です。前のレッスンで、形質には遺伝情報と環境の両方が関わり得ると学びました。今回は、どちらの影響かを確かめる比較実験を組み立てます。完成の目安は、遺伝的な条件または環境条件の一方をそろえ、もう一方だけを変える実験を説明できることです。
知る・理解する
環境の影響を調べるなら、同じ親から得た同じ系統の種子を無作為に二群へ分けます。水、土、温度などをそろえ、光の強さだけを変えて育てます。草丈や葉の色に差が出れば、光が形質の現れ方に関わったと考えられます。
遺伝的な違いを調べるなら、異なる系統を同じ環境で育てます。複数個体を使うのは、個体差や偶然の影響を小さくするためです。平均だけでなく、各個体のばらつきも見ます。一個体の結果だけでは、種類全体の傾向を決められません。
具体例で使う
同じ系統の種子を20個ずつ、明所と暗所で育てます。明所の平均草丈は12 cm、暗所は20 cmでした。この差は光条件と関係したと考えられます。ただし暗所群だけ水を多く与えていたなら、光と水のどちらが原因か分かりません。水量をそろえて再実験する必要があります。
誤答を直して次の学びへつなげる
「姿が違うから遺伝子も違う」は、環境条件を確認していません。「一個の種子が高く育ったので、この系統は必ず高い」も、一例を集団の規則に広げています。変えた条件、そろえた条件、個体数、ばらつきを順に確認します。
次は実験の結果を、遺伝情報+環境→現れた形質というモデルで説明します。
自分で確かめよう
確認1:環境の影響を調べるとき何をそろえる?
遺伝的な条件をそろえ、調べる環境条件だけを変えます。確認2:複数個体を使う理由は?
個体差や偶然の影響を小さくし、集団の傾向を見るためです。確認3:光と水を同時に変えてよい?
どちらが結果の原因か分からなくなるため、原則として一方だけを変えます。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。