未知の子の形質から親の遺伝子型を逆算しよう
このレッスンの役割
このレッスンは「遺伝の組み合わせを表で考える」6レッスンの6番目です。親から子を予想する向きを逆にし、子の形質から親の遺伝子型候補を絞ります。完成の目安は、潜性形質の子aaが現れた事実を使い、両親がaを一つずつ渡したと説明し、候補の交配表で確認できることです。
知る・理解する
潜性形質の子の遺伝子型はaaです。子は父と母から一つずつ受け取るため、父も母もaをもつ生殖細胞をつくったことになります。したがって、顕性形質の親から潜性形質の子が生まれたなら、その顕性の親はAAではなくAaです。
逆算の手順は、①子の表現型から決まる遺伝子型を書く、②子の二文字を父由来と母由来へ一つずつ戻す、③親の表現型と矛盾しない遺伝子型候補を書く、④候補の交配表をつくって実際にその子が生じるか確認する、です。一個体の結果から実際の割合まで断定しません。
具体例で使う
丸い形質が顕性A、しわが潜性aです。丸い父と丸い母から、しわの子が生まれました。しわの子はaaなので、父も母もaを渡しています。両親は丸いのでaaではなく、どちらもAaです。Aa×Aaの表にaaのマスがあることを確認できます。
丸い親としわの親からしわの子が生まれた場合、しわの親はaaです。丸い親もaを渡したのでAaです。AA×aaなら子はすべてAaで、しわのaaは生じないため候補から外れます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「顕性の親はAAだからaを渡せない」と決めると、潜性の子という観察事実と矛盾します。顕性の表現型はAAまたはAaです。また一人の潜性の子が生まれたからといって、次の子も必ず潜性ではありません。交配表は各受精の確率を示します。
次の「分離の法則と比」では、なぜAaからAとaが分かれ、交配表の比が実際の多数個体で現れるのかを法則として説明します。
自分で確かめよう
確認1:潜性形質の子の遺伝子型は?
aaです。確認2:顕性の両親からaaの子が生まれたら親は?
両親ともAaです。確認3:一人aaが生まれたら次も必ずaa?
いいえ。各受精で組み合わせが決まり、確率は毎回同じです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。