増え方の速さと子のばらつきを資料から読もう
このレッスンの役割
このレッスンは「無性生殖」6レッスンの4番目です。体細胞分裂と親子の遺伝的な似方を、個体数と形質の資料へ使います。完成の目安は、数値が無性生殖をどこまで支えるかを、断定しすぎず説明できることです。
知る・理解する
無性生殖は、生殖細胞の形成や合体を経ず、一個体から増えられるため、条件がよいと短期間で個体数を増やせる場合があります。また親由来の遺伝情報を受け継ぐので、同じ環境では子の形質が似やすい特徴があります。
ただし、増える速さだけで無性生殖とは断定できません。見た目の違いが小さいことも一つの手掛かりですが、決め手は生活史で生殖細胞の合体がないことです。
具体例で使う
集団Aは1日ごとに2、4、8、16個体へ増え、子の大きさのばらつきが小さいとします。無性生殖の可能性を支える資料ですが、観察期間中に生殖細胞の合体がないことや、新個体が親の一部から生じる様子も確かめます。
同じ遺伝情報でも、日当たりや栄養が違えば大きさは変わります。形質のばらつきには環境も関係します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「速く増えたから必ず無性生殖」は誤りです。有性生殖でも条件により急増する生物がいます。「見た目が同じだから遺伝情報も完全一致」とも断定できません。複数の証拠を組み合わせます。
次は、クローンなら見た目まで完全に同じ、再生ならすべて生殖、といった誤解を直します。
自分で確かめよう
確認1:増殖速度だけで無性生殖と断定できる?
できません。生殖細胞の合体の有無や、新個体が生じる過程を確かめます。確認2:同じ遺伝情報でも見た目が違う理由は?
光、温度、栄養など環境条件も形質に影響するためです。確認3:資料を強くする観察は?
親の一部から新個体ができ、生殖細胞の合体がない生活史を観察します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。