細胞・核・染色体・DNA・遺伝子の階層をつかもう
このレッスンの役割
このレッスンは「染色体・DNA・遺伝子」6レッスンの1番目です。前の植物の発生では、受精卵が親から情報を受け取って胚になることを学びました。今回は、その遺伝情報が細胞のどこに、どのような形で存在するかを大きな構造から順に整理します。完成の目安は、細胞→核→染色体→DNA→遺伝子の関係を、入れ物の大小ではなく「どこに何が含まれるか」で説明できることです。
知る・理解する
多くの動物・植物の細胞には核があります。核の中には染色体があり、染色体にはDNAという物質が含まれます。DNAは遺伝情報を記録する長い分子です。そのDNAのうち、形質や体の働きに関わる特定の情報区間を遺伝子といいます。
ここで大切なのは、五つが同じ種類の言葉ではないことです。細胞と核は構造、染色体はDNAがまとまった構造、DNAは物質、遺伝子はDNA上の情報をもつ区間です。遺伝子がDNAとは別の粒として浮かんでいるわけではありません。
具体例で使う
「核の中のXにはDNAが含まれ、DNA上のYがある形質に関係する」という文章なら、Xは染色体、Yは遺伝子です。判断の根拠は、染色体がDNAを含む構造で、遺伝子がDNA上の特定の区間だからです。「XとYはどちらも核の中にある」とだけ覚えるより、階層をたどると初めて見る図でも対応できます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「遺伝子の中にDNAが入っている」は包含関係が逆です。遺伝子はDNAの一部です。「染色体は細胞の外にあり、受精時だけ核へ入る」も誤りで、染色体は核内にあります。ただし染色体はいつも同じ見え方ではなく、細胞分裂のときに短く太くまとまって観察しやすくなります。
次は実際の染色標本で、どの像を染色体と判断できるかを観察手順と証拠から考えます。
自分で確かめよう
確認1:核の中にあり、DNAを含む構造は?
染色体です。確認2:遺伝子とDNAの関係は?
遺伝子は、DNA上の遺伝情報をもつ特定の区間です。確認3:細胞から遺伝子までを順に言うと?
細胞→核→染色体→DNA→DNA上の遺伝子です。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。