未知の交配資料から顕性形質と遺伝子型を推定しよう
このレッスンの役割
このレッスンは「優性・劣性ではなく顕性・潜性」6レッスンの6番目です。純系交配、AA・Aa・aa、データの条件、誤解の修正を未知資料へ統合します。完成の目安は、顕性形質を交配条件から判定し、見えている形質から可能な遺伝子型を一つまたは複数挙げ、決められない点も説明できることです。
知る・理解する
未知資料は、①対立形質を確認する、②親が純系かを読む、③最初の子に現れた形質から顕性を決める、④顕性遺伝子をA、潜性遺伝子をaと置く、⑤表現型ごとに遺伝子型候補を書く、の順で整理します。
潜性形質なら遺伝子型はaaと決まります。顕性形質ならAAまたはAaで、見た目だけでは一つに決まりません。親子関係など追加情報があれば候補を絞れます。資料が不足する場合に「決められない」と理由付きで答えるのも、正しい科学的判断です。
具体例で使う
純系の紫花と純系の白花を交配し、子60個体がすべて紫花でした。紫が顕性なのでA、白が潜性なのでaと置きます。白花個体はaaです。紫花個体は、親の純系紫ならAA、最初の子ならAa、資料中の一般の紫花ならAAまたはAaです。同じ紫でも文脈で候補が変わります。
別資料で親が不明の紫花だけを示されても、AAかAaかは決まりません。「紫だからAA」と書かず、候補を二つ残します。次のセクションでは、親がつくる生殖細胞を並べ、子の組み合わせを表で求めることで候補をさらに検討します。
誤答を直して次の学びへつなげる
「顕性形質なら必ずAA」は、Aaでも顕性形質が現れることを忘れています。「潜性形質の親から顕性遺伝子Aが出る」としたなら、aaからできる生殖細胞はaだけだという条件と矛盾します。答えを形質と遺伝子型の対応へ戻して確認します。
次の「遺伝の組み合わせを表で考える」では、親の遺伝子型から生殖細胞を取り出し、子のAA・Aa・aaを表で漏れなく求めます。
自分で確かめよう
確認1:純系交配の子に現れた形質は?
顕性形質です。確認2:潜性形質の遺伝子型は?
aaと一つに決まります。確認3:顕性形質だけから遺伝子型は一つに決まる?
一般には決まりません。AAまたはAaです。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。