親子・兄弟の形質データから遺伝の傾向を読もう
このレッスンの役割
このレッスンは「形質と遺伝」6レッスンの4番目です。遺伝情報と環境のモデルを、親子集団の人数・割合の資料へ使います。完成の目安は、一家族の一致と多数の親子に見られる傾向を区別し、割合の分母を確かめながら証拠の強さを説明できることです。
知る・理解する
ある形質が遺伝に関係するかを考えるとき、一組の親子が似ているだけでは十分ではありません。偶然や共通の環境でも似ることがあるためです。多くの親子を調べ、親の形質ごとに子へ現れた人数と割合を比べます。
割合は「条件に当てはまる子の人数÷その親群の子の総数×100」で求めます。二群の人数が違うときは個数だけでなく割合を使います。ただし割合に差があっても、それだけで一つの遺伝子が原因だとは断定できません。環境条件や調査方法も確認します。
具体例で使う
形質Aをもつ親の子80人中60人にAがあり、形質Bをもつ親の子50人中20人にAがあったとします。割合は75%と40%です。親の形質と子の形質に関係がある可能性を支持しますが、Aが一つの遺伝子だけで決まるとはまだいえません。親子が共有する環境や、もう一方の親の情報も調べます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「60人と20人だから3倍」は、各群の総数を無視しています。「75%なので必ず遺伝」は、傾向を完全な決定と取り違えています。まず分母をそろえ、次に別の説明が残っていないか検討します。
次は、似ている・違うという見た目だけで遺伝を決める典型誤答を直します。
自分で確かめよう
確認1:20人中15人に形質Aがある割合は?
15÷20×100=75%です。確認2:人数の異なる二群は何で比べる?
各群の総数を分母にした割合で比べます。確認3:親子の割合差だけで一遺伝子が原因と断定できる?
できません。環境や調査条件など別の説明も検討します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。