写真・記載文から分類に使える特徴を抜き出そう
このレッスンの役割
ここは「未知の生物を分類しよう」6レッスンの1番目です。前のセクションで、特徴表と系統的な図の読み方を学びました。今回は、写真や説明文の中から、分類表へ入れられる観察事実を自分で抜き出します。
今日のゴールは、「かわいい」「魚みたい」などの印象と、背骨・葉脈・殻・関節のように他の人も確認できる特徴を区別することです。ここができると、次から植物用・動物用の分類基準を正しく選べます。
知る・理解する
未知標本Xについて、次の資料があるとします。
「水辺で見つかった。体長は約6 cm。体の外側は湿った皮膚で、幼い時期にはえらが見られ、成長すると肺でも呼吸する。体の内側に背骨がある。」
分類に使える特徴は、生活場所だけではありません。体のつくり・増え方・呼吸・体表など、仲間に共通しやすい特徴を拾います。
| 資料の言葉 | 記録する観察事実 | 今は分類根拠にしないもの |
|---|---|---|
| 水辺で見つかった | 発見場所は水辺 | 水辺だから魚類、とは決めない |
| 湿った皮膚 | 体表は湿った皮膚 | ぬるぬるして気持ち悪い、は印象 |
| 幼い時期にはえら | 成長に伴い呼吸法が変化 | ずっとえら呼吸、とは書かない |
| 体内に背骨 | 脊椎動物 | 骨が強そう、は資料にない |
資料に書かれていない特徴は「ない」ではなく「不明」です。卵のようすが説明されていなければ、特徴表には?と記録します。
例題で使う・転用する
問「標本Xを両生類と考える根拠を二つ書きなさい。」
最初に見るのは、両生類を他の脊椎動物から分ける特徴です。解答例は「幼生ではえら、成体では肺でも呼吸し、体表が湿った皮膚だから」です。水辺で見つかったことだけでは、魚類や水辺に来た鳥類なども含むため十分ではありません。
逆に「体内に背骨」は、無脊椎動物を除くには役立ちますが、魚類・は虫類・鳥類・哺乳類も背骨をもつため、両生類まで絞るには追加の特徴が必要です。
よくある間違いを直す
最も多い誤りは、最初に生物名を予想し、その名前に合う特徴だけを集めることです。先にすべての観察事実を表へ移し、その後で分類基準と照合します。
色や大きさも観察事実ですが、同じ仲間の中で変わりやすい場合があります。分類に使えるかは「その仲間に共通し、他の仲間と区別できるか」で判断します。
理解チェックと次の一歩
確認1:「魚みたい」は観察事実?
印象です。ひれ、えら、背骨、体表など、他の人も確認できる特徴へ言い換えます。確認2:資料に卵の説明がないとき、特徴表には何を書く?
「?」と書きます。説明がないことは、卵がないという意味ではありません。確認3:水辺で見つかったことだけで魚類にできないのはなぜ?
両生類、は虫類、鳥類、哺乳類、無脊椎動物にも水辺で生活するものがいるためです。観察事実を分類特徴へ移せました。次は未知の植物について、増え方から順番に候補を絞ります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。