複数個体の数値から共通点と個体差を読もう
同じ個体の時間変化を記録できました。今回は、同じ種類に見える複数個体を同じ方法で測ります。一つだけを全体の代表にせず、共通する特徴と個体ごとの違いを区別します。
まず知る:標本数と個体差を読む目標
観察した個体の数を標本数といいます。標本数が1なら、その個体については詳しく言えても、その種類全体の特徴とは決められません。複数個体を同じ基準で測り、最小・最大・多く集まる範囲を見ます。
| 個体 | 葉の長さ mm | 葉の幅 mm | 鋸歯の有無 |
|---|---|---|---|
| 1 | 48 | 21 | あり |
| 2 | 52 | 24 | あり |
| 3 | 45 | 20 | あり |
| 4 | 60 | 27 | あり |
| 5 | 50 | 22 | あり |
理解する:具体例で共通点と個体差を分ける
5枚すべてに鋸歯があるので、観察した範囲では共通点です。長さは45〜60 mmで、4枚は45〜52 mmに集まっています。平均は51 mmですが、平均と同じ葉が必ず存在するわけではありません。
したがって「この植物の葉は必ず51 mm」とは書けません。「観察した5枚の長さは45〜60 mmで、平均は51 mmだった」と標本数と範囲を残します。
使う:平均が個体差を消す間違いを直す
平均だけを書くと、60 mmの個体があったことが見えません。平均は全体を一つの数で比べる道具ですが、範囲や各値も確認します。測る位置や成長段階が異なる場合は、それ自体が差の原因かもしれないので記録します。
理解チェック1:1枚の葉が52 mmなら、その種類の葉はすべて52 mmと言える?
言えません。その個体の記録であり、種類全体を述べるには複数個体を同じ方法で調べます。理解チェック2:上の5枚の平均の長さは?
(48+52+45+60+50)÷5=51 mmです。ただし範囲45〜60 mmも併記します。転用する:確かめをまとめ、誤記録修正へつなぐ
「観察した何個体について」「多くに共通したこと」「異なった範囲」を一文ずつ書きます。次は、感想・決めつけ・目的だけの説明を、このような再確認できる記録へ直します。
理解チェック3:10匹中9匹が同じ模様で1匹だけ違ったとき、どう記録する?
「観察した10匹中9匹は模様A、1匹は模様Bだった」と、共通傾向と例外の両方を数で記します。クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。