LESSON 01

植物の分類を検索表でたどる

種子か胞子かを最初の分かれ道で見分けよう

花の見た目ではなく、種子と胞子の直接証拠から植物の最初の大分類を判断します。

種子か胞子かを最初の分かれ道で見分けよう

このレッスンの役割

ここは6レッスンの2番目です。前のレッスンで検索表を一問ずつ進む方法を学びました。今回は、植物の検索表で最初の大きな分かれ道になりやすい「種子をつくる植物」と「胞子でふえる植物」を、資料から見分けます。

今日のゴールは、花が目立つかどうかではなく、次の世代につながるつくりが種子か胞子かを根拠に選ぶことです。

知る・理解する

種子は、受精後の胚珠が成長したものです。中には次の植物の体になる胚があり、発芽に使う養分をもつものもあります。被子植物と裸子植物は、どちらも種子植物です。

胞子は、種子とは別の小さな生殖のための細胞です。シダ植物では葉の裏などに胞子のうができ、コケ植物でも胞子をつくります。「胞子は小さな種子」ではありません。

観察するもの 種子植物 胞子でふえる植物
次世代につながるつくり 種子 胞子
中学校で扱う仲間 被子植物・裸子植物 シダ植物・コケ植物
有力な証拠 果実内の種子、球果の種子 胞子のう、胞子
注意 花が見えない時期もある 湿った場所にあるとは限らない

植物を種子と胞子で最初に分ける検索表植物から種子をつくる側と胞子でふえる側へ分かれ、それぞれ次の分類へ進む未知の植物種子をつくる被子植物・裸子植物へ種子・胚珠を確認胞子でふえるシダ植物・コケ植物へ胞子のうを確認

「花があるなら種子植物」は多くの場合に役立ちます。しかし「花が見えないから胞子植物」は成り立ちません。スギやマツの花は目立ちにくく、被子植物も季節によって花がありません。否定側を選ぶときほど、別の直接証拠が必要です。

使う・転用する

資料Aは「果実の中にかたい粒があり、発芽した」とあります。果実の有無だけでなく、その粒が次の植物へ成長したので種子と判断できます。検索表では種子植物側へ進みます。

資料Bは「葉の裏の袋から粉のようなものが出て、それが発芽した」とあります。葉の裏の袋は胞子のう、出たものは胞子と考えられるので、胞子でふえる側へ進みます。

資料Cは「湿った岩の上に生え、花は見つからなかった」だけです。湿った場所や花が見えないことは補助情報にすぎません。種子または胞子の証拠がなく、この段階では分類できません。追加で、種子・球果・胞子のうのどれがあるかを調べます。

理解チェックと次の一歩

確認1:マツは花が目立たないのに、なぜ種子植物?胚珠が受精後に種子になり、球果に種子ができるからです。裸子植物も種子をつくります。
確認2:胞子を「とても小さい種子」と呼べないのはなぜ?胞子は生殖のための細胞で、胚珠が受精後に成長した種子とは成り立ちが異なるからです。
確認3:花がなく湿った場所に生える植物は、必ずコケ植物?いいえ。観察時期に花がない種子植物や、湿った場所に生えるシダ植物もあります。胞子のう、根・茎・葉、維管束などを追加観察します。

最初の分岐では「見た目」より「種子か胞子か」を使います。次は種子植物側へ進み、被子植物・裸子植物、さらに単子葉類・双子葉類を一つの経路としてつなげます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。