種子か胞子かを最初の分かれ道で見分けよう
このレッスンの役割
ここは6レッスンの2番目です。前のレッスンで検索表を一問ずつ進む方法を学びました。今回は、植物の検索表で最初の大きな分かれ道になりやすい「種子をつくる植物」と「胞子でふえる植物」を、資料から見分けます。
今日のゴールは、花が目立つかどうかではなく、次の世代につながるつくりが種子か胞子かを根拠に選ぶことです。
知る・理解する
種子は、受精後の胚珠が成長したものです。中には次の植物の体になる胚があり、発芽に使う養分をもつものもあります。被子植物と裸子植物は、どちらも種子植物です。
胞子は、種子とは別の小さな生殖のための細胞です。シダ植物では葉の裏などに胞子のうができ、コケ植物でも胞子をつくります。「胞子は小さな種子」ではありません。
| 観察するもの | 種子植物 | 胞子でふえる植物 |
|---|---|---|
| 次世代につながるつくり | 種子 | 胞子 |
| 中学校で扱う仲間 | 被子植物・裸子植物 | シダ植物・コケ植物 |
| 有力な証拠 | 果実内の種子、球果の種子 | 胞子のう、胞子 |
| 注意 | 花が見えない時期もある | 湿った場所にあるとは限らない |
「花があるなら種子植物」は多くの場合に役立ちます。しかし「花が見えないから胞子植物」は成り立ちません。スギやマツの花は目立ちにくく、被子植物も季節によって花がありません。否定側を選ぶときほど、別の直接証拠が必要です。
使う・転用する
資料Aは「果実の中にかたい粒があり、発芽した」とあります。果実の有無だけでなく、その粒が次の植物へ成長したので種子と判断できます。検索表では種子植物側へ進みます。
資料Bは「葉の裏の袋から粉のようなものが出て、それが発芽した」とあります。葉の裏の袋は胞子のう、出たものは胞子と考えられるので、胞子でふえる側へ進みます。
資料Cは「湿った岩の上に生え、花は見つからなかった」だけです。湿った場所や花が見えないことは補助情報にすぎません。種子または胞子の証拠がなく、この段階では分類できません。追加で、種子・球果・胞子のうのどれがあるかを調べます。
理解チェックと次の一歩
確認1:マツは花が目立たないのに、なぜ種子植物?
胚珠が受精後に種子になり、球果に種子ができるからです。裸子植物も種子をつくります。確認2:胞子を「とても小さい種子」と呼べないのはなぜ?
胞子は生殖のための細胞で、胚珠が受精後に成長した種子とは成り立ちが異なるからです。確認3:花がなく湿った場所に生える植物は、必ずコケ植物?
いいえ。観察時期に花がない種子植物や、湿った場所に生えるシダ植物もあります。胞子のう、根・茎・葉、維管束などを追加観察します。最初の分岐では「見た目」より「種子か胞子か」を使います。次は種子植物側へ進み、被子植物・裸子植物、さらに単子葉類・双子葉類を一つの経路としてつなげます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。