初見の特徴表から分類と系統関係を説明しよう
このレッスンの役割
ここは6レッスンの最後です。行・列、共通特徴、分岐点、表と図の往復、誤読修正を一つの初見問題で使います。次の「未知の生物を分類しよう」へ、資料から必要な特徴を選ぶ力を渡します。
今日のゴールは、未知標本を無理に断定せず、分類できる範囲、根拠、足りない観察を一続きで説明することです。
知る・理解する
未知の生物Xを含む特徴表を読みます。○は特徴あり、―は特徴なし、?は不明です。
| 生物 | 背骨 | 4本のあし | 乾燥しにくい卵 | 羽毛 |
|---|---|---|---|---|
| メダカ | ○ | ― | ― | ― |
| カエル | ○ | ○ | ― | ― |
| カメ | ○ | ○ | ○ | ― |
| ハト | ○ | ○ | ○ | ○ |
| X | ○ | ○ | ? | ― |
Xは背骨と4本のあしをもつため、メダカよりカエル・カメ・ハトのまとまりに近いと読めます。しかし卵の特徴が?なので、カエル側で分かれるか、カメ・ハト側へ入るかは決められません。
初見資料は、①見出しと凡例、②Xの確認済み特徴、③既知の生物との共通点、④?を埋める追加観察、⑤言える範囲、の順で処理します。
例題で使う・転用する
問「Xはカメに最も近いと断定できるか。理由と追加観察を書きなさい。」
解答例:「断定できない。Xは背骨と4本のあしをもつが、乾燥しにくい卵をもつか不明だからである。卵がどこでつくられ、陸上で乾燥を防ぐつくりがあるかを観察すれば、カエル側かカメ・ハト側かを絞れる。」
もし追加観察で乾燥しにくい卵が○、羽毛が―なら、表の範囲ではカメとすべて一致します。それでも種名をカメと断定せず、「カメと同じ特徴の組合せをもつ」と表現します。表にない体表・呼吸・骨格などが異なる可能性が残るからです。
よくある間違いを直す
「Xはカメに似て見えるからカメの仲間」は、表を使っていません。「背骨・4本のあし・乾燥しにくい卵が共通し、羽毛がない」のように、列名を根拠として書きます。
また、?を都合よく○や―へ変えてはいけません。不明な情報が結論を左右するなら、その情報こそ追加観察の答えになります。
理解チェックと次の一歩
確認1:Xについて今の表から確実に言えることは?
背骨と4本のあしをもち、羽毛をもたないことです。乾燥しにくい卵の有無は不明です。確認2:最も役立つ追加観察は?
卵が陸上で乾燥しにくいつくりをもつかの観察です。Xを置く分岐がその情報で変わるからです。確認3:特徴がすべてカメと一致したら種名もカメと断定できる?
この表の範囲では同じまとまりと考えられますが、表にない特徴があるため種名までは断定できません。初見資料から根拠・結論・限界・追加観察をまとめられました。次のセクションでは、写真や記載文から自分で分類特徴を選び、未知の生物を分類します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。