合成抵抗から回路全体の電流を求めよう
直列回路の計算は、目に入った数字をすぐ式へ入れると混乱します。最初に複数の抵抗を一個の合成抵抗へまとめ、次に全体電流、最後に各部分の電圧を求めると一本道になります。
このレッスンの役割
第4段階です。前のレッスンで導いたR合=R1+R2を、回路全体の計算に使います。全体と部分を区別し、電圧の和で検算する手順を完成させます。次へ、典型的な誤答を自力で発見する基準を渡します。
知る:合成抵抗→全体電流→部分電圧の順
12 Vの電源に10 Ωと20 Ωを直列接続した例を考えます。
- R合=10+20=30 Ω
- I=V全体÷R合=12÷30=0.40 A
- V1=10×0.40=4.0 V、V2=20×0.40=8.0 V
- 4.0+8.0=12 Vで検算
理解する:全体の値と一部の値を混ぜない
全体電流を求める式には、電源の12 Vと合成抵抗30 Ωを対応させます。12 Vを一方の10 Ωだけで割ると1.2 Aになりますが、それは「10 Ωだけを12 Vにつないだ別の回路」の値です。
直列では求めた0.40 Aがどの抵抗にも共通です。部分電圧を求めるときは、各抵抗値と共通電流を組にします。回路図に「全体」と「部分」を囲んでから式を立てると混同を防げます。
例で使い、よくある誤答を直そう
9.0 Vに5 Ω、10 Ω、15 Ωを直列につなぐと、R合=30 Ω、I=9.0÷30=0.30 Aです。各電圧は1.5 V、3.0 V、4.5 Vで、合計9.0 Vです。
三個でも足し算の考えは同じです。答えの電流が、抵抗一個だけのときより大きくなっていたら計算を疑います。直列に抵抗を増やせばR合は増え、同じ電源電圧ならIは小さくなるはずです。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:6.0 Vに10 Ωと20 Ωを直列接続したときの電流は?
R合=30 Ω、I=6.0÷30=0.20 Aです。確認2:上の回路で20 Ωにかかる電圧は?
V=20×0.20=4.0 Vです。10 Ω側の2.0 Vと足すと6.0 Vになります。確認3:全体電流を求めるとき、一方の抵抗だけを使ってはいけないのはなぜですか?
電流は二つの抵抗を順に通り、回路全体の流れにくさは合成抵抗だからです。計算の一本道は、合成抵抗→全体電流→部分電圧→電圧の和で検算、です。次はこの順を外したときに生じる誤答を診断します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。