LESSON 01

電圧・電流グラフから抵抗を読む

複数の直線と未知点から抵抗を判断しよう

複数の抵抗と未知点を、固定値比較・傾き・計算・比例を使い分けて判断します。

複数の直線と未知点から抵抗を判断しよう

高校入試では、三つ以上の抵抗、空欄の測定値、見慣れない軸が一つのグラフに現れます。問題を小さな判断に分け、固定値での比較、傾きの意味、V÷Iの計算を選び分けましょう。

このレッスンの役割

第6段階で、このセクションの仕上げです。これまでの軸読み、固定条件での比較、傾きの解釈、抵抗計算、軸交換を統合します。ここで完成した「複数の抵抗を比較して根拠を説明する力」を、次の直列回路の合成抵抗へ渡します。

知る:初見問題を四つの判断に分ける

最初に設問が求めるものを確認し、次の順で資料を読みます。

  1. 軸名と単位を書く。
  2. 比較なら同じ電圧または同じ電流にそろえる。
  3. 数値が必要なら直線上の一点からV÷Iを計算する。
  4. 未知点は比例関係を使い、測定範囲内で求める。

三つの抵抗と未知点を読む入試型グラフ横軸電圧、縦軸電流の三直線A B Cと、B上の6ボルトに対応する未知電流を示す電圧V(V)電流I(A)ABC6.0未知のIBの既知点から比例で未知の電流を求める

理解する:三つの方法は同じ関係を見ている

横軸V・縦軸Iなら、Aは最も急なので同じ電圧で最も大きい電流が流れ、抵抗は最小です。Cは最も緩やかで抵抗は最大です。これは次の三方法で同じ結論になります。

方法 見るもの 判断
固定値比較 同じVでのI Iが大きいほどRは小さい
傾き I÷V 大きいほど流れやすい
数値計算 V÷I 大きいほどRは大きい

未知点は、たとえばBが2.0 Vで0.10 Aなら、6.0 Vは3倍なので電流も3倍の0.30 Aです。V÷I=6.0÷0.30=20 Ωと計算しても確かめられます。

例で使い、よくある誤答を直そう

問題:「横V・縦Iのグラフで、抵抗が最も大きいものを理由とともに答えよ。」答案は「C。同じ電圧のとき流れる電流が最も小さく、電流を最も流しにくいから」と書けます。「C。線が低いから」では、比較条件と抵抗の意味が不足しています。

また、測定が0〜6 Vまでなら、12 Vの値を直線の延長だけで断定しません。抵抗の温度が変わると比例関係から外れることがあるため、「測定範囲では」と資料の範囲を守ります。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:横V・縦Iで最も緩やかな直線は、抵抗の大小ではどうなりますか?同じ電圧で流れる電流が最も小さいので、抵抗は最も大きくなります。
確認2:3.0 Vで0.15 Aの抵抗が比例するとき、6.0 Vの電流はいくつですか?電圧が2倍なので電流も2倍の0.30 Aです。R=3.0÷0.15=20 Ωから6.0÷20=0.30 Aとしても求められます。
確認3:入試の記述で「線が急だから」だけでは不足するのはなぜですか?軸の配置と物理的な根拠が示されないからです。「横V・縦Iで、同じVのときIが大きく流れやすいので」と書きます。

これで、軸が違っても、抵抗が複数でも、未知点があっても根拠から判断できます。次は抵抗を直列につないだとき、全体の流れにくさがどう組み合わさるかを学びます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。