複数の直線と未知点から抵抗を判断しよう
高校入試では、三つ以上の抵抗、空欄の測定値、見慣れない軸が一つのグラフに現れます。問題を小さな判断に分け、固定値での比較、傾きの意味、V÷Iの計算を選び分けましょう。
このレッスンの役割
第6段階で、このセクションの仕上げです。これまでの軸読み、固定条件での比較、傾きの解釈、抵抗計算、軸交換を統合します。ここで完成した「複数の抵抗を比較して根拠を説明する力」を、次の直列回路の合成抵抗へ渡します。
知る:初見問題を四つの判断に分ける
最初に設問が求めるものを確認し、次の順で資料を読みます。
- 軸名と単位を書く。
- 比較なら同じ電圧または同じ電流にそろえる。
- 数値が必要なら直線上の一点からV÷Iを計算する。
- 未知点は比例関係を使い、測定範囲内で求める。
理解する:三つの方法は同じ関係を見ている
横軸V・縦軸Iなら、Aは最も急なので同じ電圧で最も大きい電流が流れ、抵抗は最小です。Cは最も緩やかで抵抗は最大です。これは次の三方法で同じ結論になります。
| 方法 | 見るもの | 判断 |
|---|---|---|
| 固定値比較 | 同じVでのI | Iが大きいほどRは小さい |
| 傾き | I÷V | 大きいほど流れやすい |
| 数値計算 | V÷I | 大きいほどRは大きい |
未知点は、たとえばBが2.0 Vで0.10 Aなら、6.0 Vは3倍なので電流も3倍の0.30 Aです。V÷I=6.0÷0.30=20 Ωと計算しても確かめられます。
例で使い、よくある誤答を直そう
問題:「横V・縦Iのグラフで、抵抗が最も大きいものを理由とともに答えよ。」答案は「C。同じ電圧のとき流れる電流が最も小さく、電流を最も流しにくいから」と書けます。「C。線が低いから」では、比較条件と抵抗の意味が不足しています。
また、測定が0〜6 Vまでなら、12 Vの値を直線の延長だけで断定しません。抵抗の温度が変わると比例関係から外れることがあるため、「測定範囲では」と資料の範囲を守ります。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:横V・縦Iで最も緩やかな直線は、抵抗の大小ではどうなりますか?
同じ電圧で流れる電流が最も小さいので、抵抗は最も大きくなります。確認2:3.0 Vで0.15 Aの抵抗が比例するとき、6.0 Vの電流はいくつですか?
電圧が2倍なので電流も2倍の0.30 Aです。R=3.0÷0.15=20 Ωから6.0÷20=0.30 Aとしても求められます。確認3:入試の記述で「線が急だから」だけでは不足するのはなぜですか?
軸の配置と物理的な根拠が示されないからです。「横V・縦Iで、同じVのときIが大きく流れやすいので」と書きます。これで、軸が違っても、抵抗が複数でも、未知点があっても根拠から判断できます。次は抵抗を直列につないだとき、全体の流れにくさがどう組み合わさるかを学びます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。