LESSON 01

電圧・電流グラフから抵抗を読む

軸を入れ替えたグラフの読み違いを直そう

横軸と縦軸で傾きの意味が変わることを理解し、軸を見ない丸暗記を修正します。

軸を入れ替えたグラフの読み違いを直そう

入試では、横軸V・縦軸Iだけでなく、横軸I・縦軸Vのグラフも出ます。二つは同じ測定結果を表せますが、傾きの意味と「急な方」の判断は逆になります。軸を見ずに覚えた規則を当てはめないことが重要です。

このレッスンの役割

第5段階です。前のレッスンまでに一点からV÷Iを求めました。今回は同じデータを軸の異なる二つのグラフで表し、傾きの意味を毎回つくり直します。最後のレッスンへ、初見の軸配置でも根拠を示せる力を渡します。

知る:傾きは必ず縦÷横

グラフAは横軸V・縦軸Iなので、傾きはI÷Vで「流れやすさ」を表します。グラフBは横軸I・縦軸Vなので、傾きはV÷Iとなり、これは抵抗Rそのものです。

軸を入れ替えた二つの電圧電流グラフ左は横V縦Iで急な線ほど抵抗が小さく、右は横I縦Vで急な線ほど抵抗が大きい横:V 縦:I急な赤=抵抗小横:I 縦:V急な青=抵抗大同じ関係でも軸で見え方が変わる

軸の配置 傾き 急な直線が表すもの
横V・縦I I÷V 電流が流れやすい、抵抗は小さい
横I・縦V V÷I 同じ電流に大きい電圧が必要、抵抗は大きい

理解する:同じ点を交換して描いている

抵抗20 Ωのデータ「4.0 Vで0.20 A」は、横V・縦Iでは点(4.0, 0.20)です。軸を交換すると横I・縦Vなので点(0.20, 4.0)になります。物体の抵抗が変わったのではなく、同じ組の置き場所を交換しただけです。

さらに軸の目盛り幅も確認します。図の角度は紙面の縦横比や目盛りで変わるため、角度を定規で測って比較してはいけません。軸名と数値から縦の変化量÷横の変化量を求めます。

例で使い、よくある誤答を直そう

横I・縦Vのグラフで、Aが0.20 Aのとき6.0 V、Bが0.20 Aのとき3.0 Vなら、AはR=6.0÷0.20=30 Ω、Bは15 Ωです。この軸ではAの直線の方が急で、抵抗も大きくなります。

誤答「前に急な方は抵抗が小さいと習った」は、条件の抜けです。「横軸V・縦軸Iでは」を付けて初めて正しい文になります。まず軸を書く、次に傾き=縦÷横をつくる、最後に物理量の意味を読む、の順で直します。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:横I・縦Vの傾きは何を表しますか?V÷Iなので、抵抗Rを表します。この軸では傾きが大きいほど抵抗が大きいです。
確認2:同じ抵抗の軸を交換すると抵抗値も変わりますか?変わりません。同じVとIの組を、横と縦で入れ替えて描いているだけです。
確認3:線の見た目の角度だけで抵抗を比べてはいけないのはなぜですか?軸の量と目盛り幅で角度が変わるからです。軸名と数値から縦÷横を確かめます。

「急な方」という言葉は軸の条件なしでは使えません。軸→単位→縦÷横→意味の順で読めれば、初見のグラフにも対応できます。次は複数の直線と未知点を含む入試型問題へ進みます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。