枝を増やすと全体の電流が増える現象をつかもう
同じ電源へ抵抗をもう一つ並列につなぐと、全体の電流は増えます。「抵抗という部品が増えたのに、全体の抵抗は小さくなる」という、一見不思議な現象を通り道の数から理解します。
このレッスンの役割
「並列回路の合成抵抗」の第1段階です。前の直列回路では流れにくさが順に加わりました。今回は一枝と二枝を同じ電圧で比べ、並列では電流の道が増えることを捉えます。次へ、各枝の共通電圧と枝電流の和を渡します。
知る:並列は通り道が増えるつなぎ方
6.0 Vに20 Ω一個なら電流は0.30 Aです。同じ20 Ωをもう一つ並列につなぐと、各枝に0.30 Aが流れ、電源から出る全体電流は0.60 Aになります。
R=V÷Iで回路全体を見ると、R合=6.0÷0.60=10 Ωです。一個の20 Ωより小さくなりました。10 Ωの部品を追加したわけではなく、外から見て同じ0.60 Aが流れる一個の抵抗へ置き換えた値です。
理解する:道が増えると全体は流れやすい
並列回路では電流が二つの道へ分かれます。一つの通路が混んでいても、別の通路を通れるため、回路全体としては電流を通しやすくなります。同じ電圧で全体電流が増えるので、V÷Iで表す合成抵抗は小さくなります。
直列は同じ電流が二つの抵抗を順番に通るためR合が増えます。並列は各枝を別々に通れるためR合が減ります。部品の個数ではなく、通り道の形を見ます。
例で使い、よくある誤答を直そう
12 Vで一枝の電流が0.40 A、別の枝が0.20 Aなら、全体電流は0.60 A、R合=12÷0.60=20 Ωです。各枝の抵抗は30 Ωと60 Ωなので、20 Ωは小さい方の30 Ωよりも小さくなります。
「30+60=90 Ω」は直列の規則を使った誤りです。「電流が分かれるから全体電流は小さくなる」も、枝の一方だけを見ています。電源から出た全体電流は枝電流の和です。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:同じ電圧で並列の枝を増やすと全体電流はどうなりますか?
通り道が増えるため、全体電流は大きくなります。確認2:並列の合成抵抗は、最も小さい枝抵抗と比べてどうなりますか?
最も小さい枝抵抗よりもさらに小さくなります。確認3:抵抗部品が増えたのに合成抵抗が小さくなるのはなぜですか?
抵抗を順番につなぐのではなく、電流が通れる別の道を増やしたため、回路全体が流れやすくなるからです。並列では枝が増えるほど同じ電圧で全体電流が増え、合成抵抗が小さくなります。次は各枝の電圧と電流を測り、この現象の数量関係を確かめます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。