同じ電圧で流れる電流から抵抗の大小を比べよう
二つの抵抗A・Bのグラフがあるとき、見た目だけで決めず、同じ電圧にそろえて電流を比べます。比較の条件をそろえると、抵抗の大小を式を使わなくても説明できます。
このレッスンの役割
第2段階です。前のレッスンで身につけた「一つの点を電圧と電流の組として読む」力を使います。今回は固定する量を電圧に決め、電流の違いを抵抗の意味と結びます。次へ、直線の傾きが表すものを理解する土台を渡します。
知る:比較するときは電圧を同じにする
横軸V・縦軸Iのグラフで、4.0 Vの位置から上へ進むと、Aは0.40 A、Bは0.20 Aです。同じ4.0 Vを加えたのにAの方が多くの電流を通すので、Aの方が電流を流しやすく、抵抗は小さいと判断します。
比較の文は次の順で書きます。
- 「同じ4.0 Vのとき」と条件を示す。
- 「Aは0.40 A、Bは0.20 A」と証拠を書く。
- 「Aの方が電流を流しやすいので、Aの抵抗が小さい」と結論を書く。
理解する:オームの法則でも同じ結論になる
抵抗はR=V÷Iで求められます。Aは4.0÷0.40=10 Ω、Bは4.0÷0.20=20 Ωです。同じ電圧なら、電流が大きいほど割る数Iが大きくなるため、Rは小さくなります。
ここで大切なのは「電流が大きいから抵抗も大きい」ではないことです。抵抗は流れにくさなので、同じ押し出す働きである電圧を加えたとき、多く流れた方が流れにくさは小さいのです。
例で使い、よくある誤答を直そう
Cは2.0 Vで0.30 A、Dは4.0 Vで0.40 Aだったとします。0.40 AのDが流れやすいと即決してはいけません。電圧が違うからです。4.0 VにそろえたCの電流をグラフから読む、または各々のV÷Iを計算して比べます。
線が上にあるだけで判断すると、比較した横位置がずれることがあります。必ず一つの電圧を決め、縦に補助線を引いて同じ条件の値を読みましょう。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:6.0 VでAが0.30 A、Bが0.20 Aなら、抵抗が小さいのはどちらですか?
Aです。同じ電圧でAの方が大きい電流を流すため、電流を流しやすく抵抗が小さいと判断できます。確認2:「線が急なAの方が抵抗が大きい」という説明の誤りは何ですか?
横軸V・縦軸Iでは、同じ電圧で電流が大きい急な線ほど流れやすく、抵抗は小さくなります。確認3:電圧が異なる二点だけを比べてよいですか?
そのままでは公平な比較になりません。同じ電圧の値を読むか、V÷Iでそれぞれの抵抗を求めます。固定した電圧で電流を比べれば、抵抗の大小を現象として説明できます。次はこの比較を直線全体の急さ、つまり傾きの意味へ広げます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。