分かれた電流が合流すると元に戻る理由を考えよう
このレッスンの役割
前のレッスンでは、並列回路の分岐前・各枝・合流後を測り、四つの値を表へ整理しました。ここでは、その測定結果を「一秒あたりに通る電気の量」という電流の意味へ結びつけます。
ゴールは、分岐点へ入る電流は枝電流の和に等しく、合流後も元の大きさへ戻る理由を説明できることです。
知る・理解する
分岐点を交差点のように考えます。一秒間に分岐点へ入った電気が、上の枝と下の枝へ分かれます。定常状態では分岐点に電気がたまり続けないので、入る量と出る量の合計は等しくなります。
式では I=I1+I2 と表します。合流後をI'とすれば、I'=I1+I2でもあり、分岐前と合流後はI=I'です。
枝の電流が必ず半分ずつになるわけではありません。二つの枝の部品が異なれば、流れやすさも異なり、300 mAと200 mAのように分かれ方が変わります。それでも合計は分岐前と一致します。
具体例で使う
分岐前が0.50 A、上の枝が0.30 A、下の枝が0.20 Aなら、0.30+0.20=0.50 Aです。合流後も0.50 Aと予測できます。
もし測定値が0.50 A、0.31 A、0.20 Aなら、枝の和は0.51 Aです。この0.01 Aの差が計器の最小目盛りや読み取り誤差で説明できるかを確認します。法則に合わせるために測定値を書き換えてはいけません。
誤答を直して次の学びへつなげる
「分岐点で新しい電流が生まれるから、枝の和が分岐前より大きい」は誤りです。分岐点は電流の道を分けるだけで、電気をつくる装置ではありません。
次は I=I1+I2 を使い、分岐前や一方の枝の未知電流を計算します。
自分で確かめよう
確認1:分岐前Iと二つの枝I1、I2の関係は?
I=I1+I2です。
確認2:枝の電流は必ず同じ大きさに分かれる?
いいえ。枝の部品や流れやすさにより分かれ方は変わりますが、枝電流の和は全体電流に等しくなります。
確認3:合流後の電流は分岐前より小さくなる?
定常状態では、合流後は枝電流の和となり、分岐前の電流と等しくなります。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。