未知の部品を測定データから抵抗で説明しよう
入試では、名前の分からない部品や初めて見る材料が登場します。それでも、電圧をそろえた電流データを読めば、どれが電気を通しやすいかを根拠付きで説明できます。
このレッスンの役割
ここは「抵抗は電流の流れにくさ」6レッスンの最終段階です。これまでに、公平な比較、抵抗の意味と単位、導体・不導体、電流が使い切られるという誤解を学びました。
今回完成させる力は、未知部品の表から抵抗の大小を判断し、測定上の限界も含めて説明することです。最後に、次の「オームの法則を実験で見つける」へつながる問いを自分で作ります。
知る:初見資料を四段階で読む
初見資料では、次の順に読みます。
- 何を求めるか確認する。
- 電圧が同じか、電流の単位が同じか確認する。
- 電流が大きい順に並べる。
- 反対向きにして抵抗が大きい順を答える。
- 結論を測定した条件の範囲に限定する。
理解する:未知部品のデータを説明する
同じ形の未知部品P、Q、Rへ3.0 Vを加えました。
| 部品 | 電圧 | 電流 | 抵抗の判断 |
|---|---|---|---|
| P | 3.0 V | 240 mA | 最も小さい |
| Q | 3.0 V | 60 mA | Pより大きい |
| R | 3.0 V | 0 mA | 測定範囲では最も大きい |
Pは同じ電圧で最も大きな電流が流れたため、最も抵抗が小さく、電気を通しやすいと判断できます。Qにも電流は流れますがPより流れにくく、抵抗は大きいといえます。Rはこの測定では電流を確認できず、不導体の候補です。
Rについて「抵抗は無限大」「どんな条件でも絶対に流れない」とまでは言えません。測定器の最小目盛りより小さな電流は0と読まれることがあるからです。
例で使い、よくある誤答を直そう
この表だけで分かるのは、3.0 Vでの三つの部品の違いです。次に知りたいのは、「同じ部品へ加える電圧を変えると、電流はどのように変わるか」です。
そこで部品Qだけを使い、電圧を1.0 V、2.0 V、3.0 Vと変えて電流を測ります。変える条件は電圧、測る量は電流、そろえる条件は部品・導線・測定器・温度です。表やグラフにすれば、電圧と電流の間に規則があるか調べられます。
これが次のセクション「オームの法則を実験で見つける」の出発点です。公式を先に当てはめるのではなく、測定データの規則から関係を発見します。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:同じ4.0 VでXは200 mA、Yは50 mAでした。抵抗が大きいのはどちらですか?
Yです。同じ電圧で流れる電流が小さいため、Yの方が電流を流しにくいと判断できます。確認2:0 mAだった部品について、どこまで言えますか?
その装置・電圧・測定範囲では電流を確認できず、非常に電気を通しにくいと言えます。どんな条件でも絶対に流れないとは断定しません。確認3:電圧と電流の関係を調べる次の実験では、何を変え、何を測りますか?
同じ部品に加える電圧だけを段階的に変え、そのとき流れる電流を測ります。部品や温度などはそろえます。これで抵抗を「流れにくさ」として使えるようになりました。次は一つの抵抗で電圧を変え、電流との規則を実験から見つけます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。