未知の枝を含む並列回路を初見資料から解こう
入試では、一つの枝の抵抗が隠され、電流計の値から求める問題が出ます。並列回路では「全体電流から既知枝電流を引く」「共通電圧を未知枝電流で割る」という二段階で解けます。
このレッスンの役割
第6段階で、このセクションの仕上げです。現象、VとIの規則、逆数式、計算、誤答修正を統合します。ここで得た枝ごとの分解力を、次の直列・並列が混ざる回路へ渡します。
知る:全体電流から未知枝へ戻る
12 Vに30 Ωと未知抵抗Xを並列接続し、全体電流が1.0 Aだったとします。30 Ω側はI1=12÷30=0.40 A。未知枝はI2=1.0−0.40=0.60 A。したがってX=12÷0.60=20 Ωです。
理解する:電圧でなく電流を引く
並列では各枝の電圧はどちらも12 Vなので、12 Vから12 Vを引いて未知側電圧を出すのではありません。分かれて足される量は電流です。I全=I1+I2から未知枝電流を求めます。
求めたX=20 Ωは既知30 Ωより小さいため、未知枝電流0.60 Aが既知枝0.40 Aより大きいこととも一致します。さらに合成抵抗は12÷1.0=12 Ωで、20 Ωと30 Ωのどちらよりも小さくなります。
例で使い、よくある誤答を直そう
6.0 V、全体0.50 A、既知枝30 Ωの場合、既知枝は0.20 A、未知枝は0.30 A、X=6.0÷0.30=20 Ωです。R合=6.0÷0.50=12 Ωでも検算できます。
誤答「X=6.0÷0.50=12 Ω」は全体電流を未知枝だけの電流として使っています。12 Ωは合成抵抗です。計器が分岐前か枝の中かを回路図で確認し、電流の範囲をそろえます。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:10 V、全体0.75 A、既知枝20 Ωのとき未知枝電流は?
既知枝は10÷20=0.50 Aなので、未知枝は0.75−0.50=0.25 Aです。確認2:上の未知抵抗はいくつですか?
X=10÷0.25=40 Ωです。確認3:全体電流をそのまま未知抵抗へ使えないのはなぜですか?
全体電流は二つの枝電流の和であり、未知抵抗を流れるのはその一部だからです。未知枝問題は、共通Vを確認し、既知枝Iを求め、全体Iから引き、V÷Iで未知Rを出します。次は直列部分と並列部分が混ざる回路を、まとまりごとに分解します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。