LESSON 01

抵抗は電流の流れにくさ

同じ電圧でも流れる電流が違うことを見つけよう

二つの部品へ同じ電圧を加えて電流を測り、部品による流れ方の違いを公平に見つける。

同じ電圧でも流れる電流が違うことを見つけよう

同じ乾電池につないだ二つの部品で、電流計の値が違うことがあります。電圧が同じなのに電流が違うのは、部品側にも電流の流れ方を決める性質があるからです。このレッスンでは、その性質を見つけるための公平な比べ方を身につけます。

このレッスンの役割

ここは「抵抗は電流の流れにくさ」6レッスンの第1段階です。前のセクションで学んだ「電圧は二点間の差」と「並列につないだ各枝の電圧は等しい」を使い、二つの部品へ同じ電圧を加えます。

今回完成させる力は、電圧をそろえて電流を比べ、部品による流れ方の違いを観察事実として言えることです。まだ V=IR は使いません。次のレッスンで、この違いを「電気抵抗」という考えにまとめます。

知る:何を同じにして比べるのか

部品Aと部品Bの電流を比べるなら、両方の部品に加える電圧を同じにします。電圧まで違うと、電流の差が部品の違いによるのか、電圧の違いによるのか判断できないからです。

同じ電圧で二つの部品を比べる回路6.0ボルトの電源に部品Aまたは部品Bと電流計を直列につなぎ、部品の両端を電圧計で測って電圧をそろえる比較図部品Aを測る部品Bを測るAB電流電流両端 6.0 V両端 6.0 V

変える条件は部品だけです。電源電圧、導線、電流計、測る位置はそろえます。実験では電流計を部品と直列につなぎ、電圧計は部品の両端へ並列につなぎます。

理解する:測定値の違いが示すこと

同じ6.0 Vを加えたところ、部品Aでは0.30 A、部品Bでは0.15 Aが流れたとします。

部品 部品の両端の電圧 流れた電流 観察事実
A 6.0 V 0.30 A Bより大きな電流が流れた
B 6.0 V 0.15 A Aより小さな電流が流れた

ここで確実に言えるのは、「同じ電圧でも、部品が違うと流れる電流が違った」です。AはBの2倍の電流ですが、この段階で「Aが電流を作った」「Bが電流を半分使った」とは言えません。

電流を水の量のように考える模型は便利ですが、水そのものと電気は同じではありません。この観察から必要になるのは、部品ごとの「電流の流れにくさ」を表す考えです。

例で使い、よくある誤答を直そう

次の記録だけで、部品CとDのどちらが電流を流れにくくするか判断できるでしょうか。

部品 電圧 電流
C 3.0 V 0.20 A
D 6.0 V 0.25 A

判断できません。Dの電流が大きいのは、Dに加えた電圧が大きいからかもしれないからです。CとDを比べるには、同じ電圧で測り直します。

明るさだけで比べるのも不十分です。明るさは電気エネルギーの変換にも関係します。抵抗の学習では、まず電圧計と電流計の数値を証拠にします。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:部品AとBの流れにくさを比べるとき、必ずそろえる量は何ですか?各部品の両端に加える電圧です。電圧を同じにして初めて、電流の違いを部品の性質と結び付けられます。
確認2:同じ6.0 VでAは0.30 A、Bは0.15 Aでした。観察事実を一文で書いてください。同じ6.0 Vを加えたとき、AにはBより大きな電流が流れた、です。「なぜか」はまだ観察事実に混ぜません。
確認3:3.0 Vで0.20 AのCと、6.0 Vで0.25 AのDは、そのまま比べられますか?比べられません。電圧が異なるため、部品の違いだけが電流差の原因とは言えません。

次は、この「同じ電圧でも電流が違う」という事実を、電気抵抗という言葉と単位で説明します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。