同じ電圧でも流れる電流が違うことを見つけよう
同じ乾電池につないだ二つの部品で、電流計の値が違うことがあります。電圧が同じなのに電流が違うのは、部品側にも電流の流れ方を決める性質があるからです。このレッスンでは、その性質を見つけるための公平な比べ方を身につけます。
このレッスンの役割
ここは「抵抗は電流の流れにくさ」6レッスンの第1段階です。前のセクションで学んだ「電圧は二点間の差」と「並列につないだ各枝の電圧は等しい」を使い、二つの部品へ同じ電圧を加えます。
今回完成させる力は、電圧をそろえて電流を比べ、部品による流れ方の違いを観察事実として言えることです。まだ V=IR は使いません。次のレッスンで、この違いを「電気抵抗」という考えにまとめます。
知る:何を同じにして比べるのか
部品Aと部品Bの電流を比べるなら、両方の部品に加える電圧を同じにします。電圧まで違うと、電流の差が部品の違いによるのか、電圧の違いによるのか判断できないからです。
変える条件は部品だけです。電源電圧、導線、電流計、測る位置はそろえます。実験では電流計を部品と直列につなぎ、電圧計は部品の両端へ並列につなぎます。
理解する:測定値の違いが示すこと
同じ6.0 Vを加えたところ、部品Aでは0.30 A、部品Bでは0.15 Aが流れたとします。
| 部品 | 部品の両端の電圧 | 流れた電流 | 観察事実 |
|---|---|---|---|
| A | 6.0 V | 0.30 A | Bより大きな電流が流れた |
| B | 6.0 V | 0.15 A | Aより小さな電流が流れた |
ここで確実に言えるのは、「同じ電圧でも、部品が違うと流れる電流が違った」です。AはBの2倍の電流ですが、この段階で「Aが電流を作った」「Bが電流を半分使った」とは言えません。
電流を水の量のように考える模型は便利ですが、水そのものと電気は同じではありません。この観察から必要になるのは、部品ごとの「電流の流れにくさ」を表す考えです。
例で使い、よくある誤答を直そう
次の記録だけで、部品CとDのどちらが電流を流れにくくするか判断できるでしょうか。
| 部品 | 電圧 | 電流 |
|---|---|---|
| C | 3.0 V | 0.20 A |
| D | 6.0 V | 0.25 A |
判断できません。Dの電流が大きいのは、Dに加えた電圧が大きいからかもしれないからです。CとDを比べるには、同じ電圧で測り直します。
明るさだけで比べるのも不十分です。明るさは電気エネルギーの変換にも関係します。抵抗の学習では、まず電圧計と電流計の数値を証拠にします。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:部品AとBの流れにくさを比べるとき、必ずそろえる量は何ですか?
各部品の両端に加える電圧です。電圧を同じにして初めて、電流の違いを部品の性質と結び付けられます。確認2:同じ6.0 VでAは0.30 A、Bは0.15 Aでした。観察事実を一文で書いてください。
同じ6.0 Vを加えたとき、AにはBより大きな電流が流れた、です。「なぜか」はまだ観察事実に混ぜません。確認3:3.0 Vで0.20 AのCと、6.0 Vで0.25 AのDは、そのまま比べられますか?
比べられません。電圧が異なるため、部品の違いだけが電流差の原因とは言えません。次は、この「同じ電圧でも電流が違う」という事実を、電気抵抗という言葉と単位で説明します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。