同じ抵抗で電圧を変える実験の問いを立てよう
同じ抵抗器でも、加える電圧を大きくすると電流計の値が変わります。では、電圧を2倍、3倍にしたとき、電流も同じ割合で変わるのでしょうか。公式を先に信じるのではなく、確かめられる問いへ変えます。
このレッスンの役割
ここは「オームの法則を実験で見つける」6レッスンの第1段階です。前のセクションでは、同じ電圧なら抵抗が大きい部品ほど流れる電流が小さいと学びました。今回は部品を一つに固定し、その部品へ加える電圧を変えます。
完成の目安は、「何を変え、何を測り、何をそろえるか」を一文で言えることです。次のレッスンでは、この問いを安全な回路で実際に測ります。
知る:調べる問いを一つに絞る
問いは「同じ抵抗器に加える電圧を変えると、流れる電流はどのように変わるか」です。
| 条件の役割 | この実験での内容 |
|---|---|
| 変える量 | 抵抗器の両端の電圧 |
| 測る量 | 抵抗器を流れる電流 |
| そろえる条件 | 抵抗器、導線、計器、接続、できるだけ温度 |
電源の目盛りではなく、抵抗器の両端を電圧計で測った値を使います。導線や可変抵抗にも電圧が分かれる場合があるためです。
理解する:予想と結果を分ける
「電圧を2倍にすると電流も2倍になるだろう」は予想です。まだ結果ではありません。予想を確かめるには、同じ抵抗器で複数の電圧と電流の組を測ります。
たとえば1.0 V、2.0 V、3.0 V、4.0 Vを加え、それぞれの電流を記録します。一組だけでは、比例かどうか判断できません。2倍、3倍にしたときの変化を比べるため、少なくとも三組以上のデータが必要です。
抵抗器を途中で別のものへ交換すると、電圧だけでなく抵抗も変わります。それでは電流変化の原因を一つに決められません。
例で使い、よくある誤答を直そう
次の二つの計画を比べます。
- 計画A:同じ抵抗器で、電圧を1.0 Vずつ変えて電流を測る。
- 計画B:1.0 Vでは抵抗器X、2.0 Vでは抵抗器Yを使って電流を測る。
適切なのは計画Aです。計画Bは電圧と抵抗器を同時に変えているため、電流が変わっても原因を決められません。
また、豆電球の明るさだけを測定結果にするのも不十分です。明るさは電流を正確な数値で表しません。電圧計と電流計を使い、VとAの単位を付けて記録します。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:この実験で変える量と測る量は何ですか?
同じ抵抗器に加える電圧を変え、その抵抗器を流れる電流を測ります。確認2:電圧を変えるたびに抵抗器も交換してよいですか?
いけません。二つの条件が同時に変わり、電流変化の原因を判断できなくなります。確認3:「電流は電圧に比例する」はこの時点で観察事実ですか?
まだ予想です。複数の電圧と電流を測り、表やグラフで割合を確かめてから結論にします。今回は公平な問いを作りました。次は電流計・電圧計・可変抵抗の役割を区別し、安全に測定できる回路を組みます。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。