抵抗で電流が使い切られるという誤解を直そう
豆電球や抵抗器の後では、電流が小さくなるように感じるかもしれません。しかし一本道の直列回路では、抵抗の前後を流れる電流は同じです。変換される電気エネルギーと、回路を流れる電流を分けて考えます。
このレッスンの役割
ここは「抵抗は電流の流れにくさ」6レッスンの第5段階です。前までに、抵抗が大きい部品ほど、同じ電圧で流れる電流が小さいことを学びました。
今回完成させる力は、「抵抗は電流を使い切る」という説明のどこが誤りかを、直列回路の測定値から直すことです。抵抗は回路全体に流れる電流の大きさへ影響しますが、通過するたびに電流を減らす装置ではありません。
知る:抵抗の前後で電流を測る
抵抗器の手前へ電流計1、後ろへ電流計2を置いて別々に測ると、どちらも0.20 Aでした。一本道では途中に分岐も合流もないため、単位時間に通過する電気の量に対応する電流はどこでも同じです。
理解する:小さくなるものを取り違えない
抵抗器を回路へ加えると、加える前より回路全体の電流が小さくなることがあります。これは「抵抗器を通る前は大きく、通った後は小さい」という意味ではありません。抵抗器を含む回路全体で、同じ小さな電流が流れます。
豆電球では電気エネルギーの一部が光や熱へ変わります。変換されるエネルギーと、電流の大きさは別の量です。「エネルギーが使われる」を「電流が使われる」と言い換えてはいけません。
| 誤った考え | 測定事実 | 正しい説明 |
|---|---|---|
| 抵抗の後で電流が減る | 前後とも0.20 A | 直列回路の電流はどこでも同じ |
| 抵抗は電流を全部止める | 回路に0.20 Aが流れた | 抵抗は流れにくくするが、必ず0にするわけではない |
| 光った分だけ電流がなくなる | 点灯中も前後の電流は同じ | 電気エネルギーが光や熱へ変換された |
例で使い、よくある誤答を直そう
「電池から0.30 Aが出て、豆電球で0.10 A使われるので、戻る電流は0.20 A」という答案を直します。
最初のずれは、豆電球で電流が使われると考えた部分です。直列回路には分岐がないため、豆電球の前後も電池へ戻る部分も0.30 Aです。豆電球で変換されるのは電気エネルギーであり、電流ではありません。
ただし並列回路では分岐点で電流が分かれます。枝の電流が小さいのは抵抗で使い切られたからではなく、分岐して別の道にも流れたからです。合流後は枝電流の和へ戻ります。
自分で確かめ、まとめて次へ進もう
確認1:直列回路で抵抗の前が0.15 Aなら、抵抗の後は何Aですか?
0.15 Aです。分岐のない一本道では電流はどこでも同じです。確認2:抵抗器を加えて回路全体の電流が小さくなったことと、抵抗の後だけ電流が小さくなることは同じですか?
違います。抵抗器を加えると、回路全体に流れる同じ電流の値が小さくなります。確認3:豆電球で変換されるものと、前後で等しいものを答えてください。
電気エネルギーの一部が光や熱へ変換されます。一方、直列回路の豆電球の前後では電流が等しくなります。次は、未知の部品の測定データを読み、抵抗の大小と物質の通しやすさを一つの説明へ統合します。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。