LESSON 01

抵抗は電流の流れにくさ

抵抗で電流が使い切られるという誤解を直そう

直列回路の抵抗前後で電流が等しい測定事実から、電流と電気エネルギーの変換を区別する。

抵抗で電流が使い切られるという誤解を直そう

豆電球や抵抗器の後では、電流が小さくなるように感じるかもしれません。しかし一本道の直列回路では、抵抗の前後を流れる電流は同じです。変換される電気エネルギーと、回路を流れる電流を分けて考えます。

このレッスンの役割

ここは「抵抗は電流の流れにくさ」6レッスンの第5段階です。前までに、抵抗が大きい部品ほど、同じ電圧で流れる電流が小さいことを学びました。

今回完成させる力は、「抵抗は電流を使い切る」という説明のどこが誤りかを、直列回路の測定値から直すことです。抵抗は回路全体に流れる電流の大きさへ影響しますが、通過するたびに電流を減らす装置ではありません。

知る:抵抗の前後で電流を測る

直列回路の抵抗前後の電流抵抗の手前と後ろに置いた電流計がどちらも0.20アンペアを示し、電流が抵抗で使い切られないことを表す図電流計10.20 A電流計20.20 A抵抗器

抵抗器の手前へ電流計1、後ろへ電流計2を置いて別々に測ると、どちらも0.20 Aでした。一本道では途中に分岐も合流もないため、単位時間に通過する電気の量に対応する電流はどこでも同じです。

理解する:小さくなるものを取り違えない

抵抗器を回路へ加えると、加える前より回路全体の電流が小さくなることがあります。これは「抵抗器を通る前は大きく、通った後は小さい」という意味ではありません。抵抗器を含む回路全体で、同じ小さな電流が流れます。

豆電球では電気エネルギーの一部が光や熱へ変わります。変換されるエネルギーと、電流の大きさは別の量です。「エネルギーが使われる」を「電流が使われる」と言い換えてはいけません。

誤った考え 測定事実 正しい説明
抵抗の後で電流が減る 前後とも0.20 A 直列回路の電流はどこでも同じ
抵抗は電流を全部止める 回路に0.20 Aが流れた 抵抗は流れにくくするが、必ず0にするわけではない
光った分だけ電流がなくなる 点灯中も前後の電流は同じ 電気エネルギーが光や熱へ変換された

例で使い、よくある誤答を直そう

「電池から0.30 Aが出て、豆電球で0.10 A使われるので、戻る電流は0.20 A」という答案を直します。

最初のずれは、豆電球で電流が使われると考えた部分です。直列回路には分岐がないため、豆電球の前後も電池へ戻る部分も0.30 Aです。豆電球で変換されるのは電気エネルギーであり、電流ではありません。

ただし並列回路では分岐点で電流が分かれます。枝の電流が小さいのは抵抗で使い切られたからではなく、分岐して別の道にも流れたからです。合流後は枝電流の和へ戻ります。

自分で確かめ、まとめて次へ進もう

確認1:直列回路で抵抗の前が0.15 Aなら、抵抗の後は何Aですか?0.15 Aです。分岐のない一本道では電流はどこでも同じです。
確認2:抵抗器を加えて回路全体の電流が小さくなったことと、抵抗の後だけ電流が小さくなることは同じですか?違います。抵抗器を加えると、回路全体に流れる同じ電流の値が小さくなります。
確認3:豆電球で変換されるものと、前後で等しいものを答えてください。電気エネルギーの一部が光や熱へ変換されます。一方、直列回路の豆電球の前後では電流が等しくなります。

次は、未知の部品の測定データを読み、抵抗の大小と物質の通しやすさを一つの説明へ統合します。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。