LESSON 01

水圧と大気圧

ダム・吸盤・容器の初見現象を圧力差で説明しよう

ダム・吸盤・缶・複雑な容器を、水圧・大気圧・圧力差で説明する。

ダム・吸盤・容器の初見現象を圧力差で説明しよう

このレッスンの役割

このセクションの仕上げです。ダム、吸盤、ストロー、缶、形の違う容器などの初見資料で、水圧・大気圧・圧力差のどれを使うか判断します。

ゴールは、現象ごとに暗記した説明を当てはめるのではなく、「どの流体が、どの面を、どちらから押すか」を図にして予測できることです。

知る・理解する

初見問題では次の順番を使います。

  1. 圧力を及ぼす水または空気を特定する。
  2. 圧力を受ける面の両側を見る。
  3. 水なら水面からの深さを比べる。
  4. 内外・上下・左右の圧力の大小を矢印で表す。
  5. 差し引きで、物体がどちらへ押されるか決める。
ダムの壁に働く水圧 水面近くでは短い水平矢印、深い場所では長い水平矢印がダム壁へ向き、下部ほど大きな水圧を受けるため壁が厚い。 深いほど水圧が大きい 下部を厚くする

同じ深さで左右から同じ水圧が働けば、圧力差は0です。深さが違えば、深い側の圧力が大きくなります。この上下の水圧差は、次の浮力を理解する入口になります。

具体例で使う

ダムは下部ほど厚く作られます。水面から深いほど水圧が大きく、壁の下部ほど強く押されるからです。貯水池全体の水量だけを理由にせず、各場所の深さで説明します。

吸盤では、押しつけて内側の空気を減らすと内圧が小さくなります。外側の大気圧が吸盤を壁へ押すため、吸盤は保持されます。

加熱した缶を密閉して冷やすと、内部の気体の圧力が小さくなる場合があります。外側の大気圧の方が大きいため、缶は内向きに押しつぶされます。

誤答を直して次の学びへつなげる

同じ液体ならどの深さでも水圧が同じ、という考えは誤りです。同じなのは「同じ深さ」の点です。

吸盤を吸着力、缶を真空が引いた、とだけ説明せず、外側と内側のどちらの圧力が大きいかを示します。真空は物体を引くものではなく、内側の圧力が小さい状態です。

次のセクションでは、水中の物体の下面が上面より深いことに注目します。下面の大きな水圧と上面の小さな水圧の差が、上向きの浮力につながります。

自分で確かめよう

確認1:ダムの下部を厚くする理由は?

水面から深い下部ほど水圧が大きく、壁が強く押されるためです。

確認2:「真空が缶を引いた」をどう直す?

缶内部の圧力が小さくなり、外側の大気圧の方が大きいため、外から内向きに押されたと説明します。

確認3:水中の物体で下面の水圧が上面より大きいのはなぜ?

下面の方が水面から深いからです。この圧力差が上向きの浮力へつながります。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。