LESSON 01

浮力と浮く・沈む条件

浮力・深さ・浮沈に関する典型誤答を直そう

沈む物体の浮力、深さ、見かけの重さ、浮沈条件の典型誤答を修正する。

浮力・深さ・浮沈に関する典型誤答を直そう

このレッスンの役割

ここまでに、浮力の測定、上下の水圧差、見かけの重さの計算を学びました。このレッスンでは、日常の感覚から生まれやすい誤答を、力・体積・深さの条件へ戻って直します。

ゴールは、「浮いた・沈んだ」という結果だけでなく、重力と浮力の両方を図示し、どの条件が変わったかを説明できることです。

知る・理解する

浮力問題は次の順に点検します。

  1. 物体に下向きの重力は働いているか。
  2. 液体中にある部分へ上向きの浮力は働いているか。
  3. 水中へ入った体積は変わったか。
  4. 物体は完全に沈んでいるか。
  5. 浮力と重力のどちらが大きいか。
浮く・静止・沈むと力の大小 浮力が重力より大きいと上昇、等しいと静止、浮力が小さいと下降する三つの力の矢印を比較する。 上昇静止下降

物体が沈んでいることは、浮力が0という意味ではありません。下向きの重力が上向きの浮力より大きいという意味です。

具体例で使う

誤答A:「石は沈むので浮力を受けない」

修正:石にも上向きの浮力が働きますが、重力の方が大きいため沈みます。

誤答B:「水深5 mでは水深1 mより浮力が5倍になる」

修正:完全に沈んだ同じ物体なら、上面と下面の水圧はともに大きくなります。沈んだ体積が同じなら水圧差はほぼ変わらず、浮力もほぼ同じです。

誤答C:「軽い小石は必ず浮き、重い船は必ず沈む」

修正:物体の重さだけでなく、液体中へ入った体積によって生じる浮力との比較が必要です。

誤答を直して次の学びへつなげる

水中でばねばかりの値が小さくなっても、物体に働く重力が小さくなったわけではありません。浮力が一部を支えるため、ばねばかりの負担が減っています。

水面に浮く物体について「浮力が重力より大きいまま」とすると、物体は上昇し続けるはずです。静止して浮いているときは、浮力と重力が同じ大きさです。

次は、金属の船や潜水艦など、見た目だけでは浮沈を判断できない場面へ転用します。

自分で確かめよう

確認1:沈む物体にも浮力は働く?

働きます。重力の方が浮力より大きいため、差し引きで下向きに動きます。

確認2:完全に沈んだ同じ物体を深くすると浮力は?

同じ液体で体積が変わらないなら、浮力はほぼ変わりません。

確認3:水面に静止して浮く物体の浮力と重力は?

同じ大きさで反対向きに働き、つり合っています。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。