LESSON 01

力の三要素・矢印・質量と重さ

未知の力図を読み書きし場所が変わる重さを考えよう

未知の装置図でも力の三要素を読み、地球と月で変わる重さを説明・計算する。

未知の力図を読み書きし場所が変わる重さを考えよう

このレッスンの役割

このセクションの仕上げです。見慣れた箱だけでなく、クレーン、月面探査機、ばねにつるした物体などの未知の図から、力の三要素と質量・重さを読み取ります。

ゴールは、図の見た目が変わっても「対象・力を及ぼす相手・三要素・単位」という同じ考え方を使い、自力で説明と作図ができることです。

知る・理解する

未知の力図では、すぐに矢印を描かず、次の四段階で整理します。

  1. 力を考える対象物を一つ決める。
  2. その物体へ力を及ぼす相手を探す。
  3. 「相手が対象を、どこから、どちらへ押す・引く」と文にする。
  4. 大きさと尺度を確認して矢印にする。

場所が地球から月へ変わる問題では、質量と重さを分けます。質量は物体そのものの量なので同じですが、重さは重力の強さに応じて変わります。問題で「月での重さは地球の約6分の1」と与えられたら、その比を使います。

地球と月で同じ探査機に働く重力 質量6キログラムの探査機は地球でも月でも質量が同じで、地球では約60ニュートン、月ではその6分の1の約10ニュートンの重力が働く。 地球:質量6 kg、重さ約60 N 月:質量6 kg、重さ約10 N 重力が強い → 矢印が長い 約1/6

矢印が下向きなのは「落ちているから」ではなく、天体が物体を中心方向へ引く重力だからです。机の上で静止している物体にも、下向きの重力は働いています。

具体例で使う

質量6 kgの探査機を考えます。地球上では1 kgにつき約10 Nなので、重さは約60 Nです。月での重さが地球の約6分の1なら、60 ÷ 6 = 10より約10 Nです。質量はどちらでも6 kgのままです。

次に、クレーンのワイヤーが荷物の上面を鉛直上向きに12 Nで引くとします。尺度が1 cm = 4 Nなら、作用点はワイヤーの取りつけ点、向きは上、長さは12 ÷ 4 = 3 cmです。

図が探査機でも荷物でも、考える手順は変わりません。

誤答を直して次の学びへつなげる

月で質量まで1 kgになると考えるのは誤りです。6分の1になるのは重力による重さで、物体そのものの量ではありません。

また、矢印だけを見て「上向きの力」と答えるだけでは不十分です。「ワイヤーが荷物を、取りつけ点から上向きに12 Nで引く」のように、相手・対象・三要素をそろえると、未知の装置でも読み違えを減らせます。

次のセクションでは、物体をつるす力が大きくなると、ばねの伸びがどう変わるかを調べます。ここで身につけたNの読み方が、表やグラフを理解する土台になります。

自分で確かめよう

確認1:未知の図で最初に決めるものは?

力を考える対象物です。その後で、力を及ぼす相手と三要素を特定します。

確認2:質量3 kgの物体の地球上での重さは約何N? 月では地球の6分の1なら?

地球では約30 N、月では30 ÷ 6 = 5より約5 Nです。質量はどちらでも3 kgです。

確認3:20 Nを尺度1 cm = 5 Nで上向きに描く。長さは?

4 cmです。作用点から上向きに、20 ÷ 5 = 4 cmの矢印を描きます。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。