深さ・向き・容器の形に関する誤答を直そう
このレッスンの役割
ここまでに、水圧と大気圧を実験・模型・データから学びました。このレッスンでは、「水の重さ」「吸う力」といった一部だけの説明を、深さ・向き・圧力差がそろった説明へ修正します。
ゴールは、水圧問題を液体・深さ・向き、大気圧問題を内外の圧力という観点で点検できることです。
知る・理解する
水圧の誤答は、次の順で点検します。
- 同じ液体か。
- 水面からの深さは同じか。
- 圧力を受ける面の向きはどちらか。
- 比べているのは水圧か、面全体が受ける力か。
大気圧の現象は、物体の内側と外側それぞれの圧力を書き、どちらが大きいかを比べます。
「水が多いほど水圧が大きい」という言い方は、深さと水量を混同します。水圧を決める中心条件は、水面からの深さです。
具体例で使う
誤答A:「水には重さがあるので、水圧は下向きにしか働かない」
修正:容器側面の穴から水が横へ出るので横向きにも働き、上向きのゴム膜も押されるので上向きにも働きます。
誤答B:「広い容器の方が水量が多いから、同じ深さでも水圧が大きい」
修正:同じ液体の同じ深さなら水圧は同じです。広い底では、同じ水圧が働く面積が大きいため、底全体が受ける力は大きくなりえます。
誤答C:「ストローで飲み物を吸う力が、飲み物を上へ引く」
修正:ストロー内の圧力を下げると、外側の大気圧が飲み物を押し上げます。
誤答を直して次の学びへつなげる
「深いほど大きい」を「水中ならどこでも深いほど同じ向きの力」と雑に使わないようにします。一つの点では圧力は全方向に働き、その大きさが深さで変わります。
吸盤を接着剤のような粘りだけで説明すると、端から空気が入った瞬間に外れる理由を説明できません。内外の圧力差が小さくなるからです。
次は、ダム、吸盤、缶、複雑な容器を、これらの点検手順で説明します。
自分で確かめよう
確認1:水圧は下向きだけに働く?
いいえ。同じ点で上・下・横を含むあらゆる向きに働きます。
確認2:同じ深さなら、広い容器の水圧の方が大きい?
いいえ。同じ液体で同じ深さなら水圧は同じです。面全体が受ける力とは区別します。
確認3:吸盤の端から空気が入ると外れやすいのはなぜ?
吸盤内側の圧力が外側の大気圧へ近づき、壁へ押しつける圧力差が小さくなるからです。
クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。