LESSON 01

北の空と北極星

北極星の高度から観測地の緯度を求めよう

北半球で北極星高度がおよそ北緯に等しい関係を使い、観測地の緯度を求めます。

北極星の高度から観測地の緯度を求めよう

前のレッスンで、北極星が地軸の北側延長方向の近くに見えると学びました。この幾何関係から、北半球では北極星の高度がおよそ観測地の北緯と等しくなります。

まず知る:高度と緯度を対応させる目標

観測地 北極星の高度の目安 見え方
赤道付近・北緯0° 約0° 北の地平線付近
北緯35° 約35° 北の空を35°見上げる
北極・北緯90° 約90° 天頂付近

北極星の高度 ≒ 観測地の北緯

北極星高度と緯度の対応北緯35度の観測地では北の地平線から北極星までの高度がおよそ35度になる約35°北極星北緯35°の観測地

理解する:具体例で観測地を求める

北の地平線から北極星までの角度が約42°なら、観測地はおよそ北緯42°です。逆に北緯26°の地点なら、北極星は北の地平線から約26°の高さに見えると予測します。

なぜ同じ角度になるのでしょう。赤道に立つと、地軸の北側延長方向は北の地平線とほぼ重なり、北極星の高度は約0°です。北へ進むほど地球の丸みに沿って観測者の地平線が傾き、その分だけ地軸の延長方向が地平線から持ち上がって見えます。北極では地軸の延長方向が頭上を向き、高度は約90°です。緯度が0°から90°へ増えるのと同じだけ高度も0°から90°へ増えるので、両者がおよそ等しくなります。

角度を測るときは、北極星そのものと地面の点を結ぶのではありません。観測者から見た北の地平線を0°、真上の天頂を90°として、その間のどこに北極星があるかを測ります。方位角ではなく高度を使う点に注意しましょう。

使う:間違いを直して単位を確かめる

「北極星高度35°だから東経35°」は、緯度と経度の混同です。北極星高度から分かるのは北半球での緯度の目安であり、東西の位置である経度は分かりません。

たとえば北極星の高度が約35°だったとします。まず「高度なので緯度を求める問題」と判断し、北極星の高度 ≒ 北緯を使って北緯約35°と答えます。東京・名古屋・京都のように緯度が近い地点は候補にできますが、この情報だけで一つの都市には決められません。同じ緯度上には東西に多くの地点が並ぶからです。

また、南の空から測った角度をそのまま使ったり、地平線が建物で隠れているのに見かけの角度だけを使ったりすると誤差が大きくなります。問題文に「北の地平線から」とあるかを確かめ、実際の観測では水平線の基準もそろえます。

理解チェック1:北極星高度が約50°なら北緯は?およそ北緯50°です。
理解チェック2:北へ移動すると北極星高度は?高くなります。北極へ近づくほど天頂へ近づきます。

転用する:まとめを複数地点の比較へつなぐ

A地点で25°、B地点で40°なら、B地点の方が約15°北にあります。ただし測定誤差や北極星と天の北極のずれがあるため「およそ」と答えます。

理解チェック3:南半球から北極星を使える?通常は北の地平線より下になり見えないため、この方法は使えません。

クイズと理解チェックは、アプリで挑戦できます。